[映画]チャン ツィイーの「ジャスミンの花開く」
昨夕、遅く開かれる会議だけに雨の中を出かけるのはつまらないので、雨での篭城4日目から抜け出し一本映画を見ることに。
オダギリジョーと香川照之の『ゆれる』(若い新人女性監督作品)も気になったが、暗そうなので次にして、チャン ツィイーの『ジャスミンの花開く』にしました、
大正解!本当に彼女はすばらしい。『初恋の来た道』以来、大概見ています。
激動の上海を背景に、女優の夢を追う可憐な茉(モー)、不妊症のため精神にまで異常をきたしていく莉(リー)、夫と決別して精神的な自立を目指す花(ホア)、合わせてジャスミン(茉莉花)!!女三代の繋がりを描く上で上手い。
それぞれの運命を引き受けて生き抜く強さを身につけた三人の娘をチャン ツィイーが演じ分けて熱演。
特に映画巻頭の夢見る少女の姿は、『初恋のきた道』を思い出させてくれました。可愛い!あの目の輝き!最高。
劇中では、美しい歌声も披露している。
また、ネタバレになるが、
土砂降りの夜に路上で出産するシーンは、文字通りの「体当たり演技」、たしたものです。あの若さにして、大女優!
そして茉(モー)、莉(リー)の母役、花(ホア)の祖母役を演じるのは『ラストエンペラー』で皇后を演じたジョアン・チェン。
この人って、「オータム イン ニューヨーク」(ギアちゃんとウイノナ ライダー主演)の監督だったのね。
女三代を通して描くとその時代と女性の自立への大河ドラマになりますね〜。
夢みる夢子ちゃん茉(モー)から、メガネをかけて現代を生きる花(ホア)ちゃんまで、それぞれに演じ分けられる女性の生き方とビジュアルを堪能して来ました。
茉、莉、花の恋人になる男性のキャスティングもよかったですよ。
チャン ツィイーのチャイナドレスが美しいことは、『2046』(監督:ウォン・カーウァイ)で見ていましたが、今回も舞踊学校で鍛えられた身体と動きが美しいので見とれました。
『SAYURI』は衣装の着物がお粗末で、ハリウッドの描くニッポン、芸者だったので、彼女を配してもそれほど魅了はされませんでしたが、この映画は『初恋の来た道』のカメラマンの監督デビュー作でありチャン イーモウの薫陶を得た中国作品なので、本領を発揮していたように思いました。小さい館内は女性で満席でした@京都シネマにて
オダギリジョーは来週だ!