花のある暮らし

スイトピー


花を買い求めるとき、いつも
「食卓にささやかでもいいからいつも花のある生活がしたい.そのためにも私は職業を持ちつづけたいと思った」(拙著「女の言葉が男を変える フェミニズム名言集』174pに収録 講談社 )

との増田れい子さんの言葉を思い出す。

増田さんは日本初の女性新聞論説委員となられた元・毎日新聞の方であり、『暮しの手帖』の名エッセイストで、故・住井すゑさんの二女でもある。今年も綺麗な手書きの年賀状をいただいた。

私にとっては全国紙に初めて連載の機会を作って頂いた大恩人でもある。86年から約5年間ほど連載は続いた。自転車でウイメンズブックストアからハーハーと息を切らして自宅に戻った頃、千代田区竹橋から電話「アケミさん、おかえりなさい、お疲れでしょ!次回は何にされます?...」 次回の打ち合わせの電話なのだが、綺麗なやさしいお声に疲れがふっとび、うれしくなったものだった。偉い方こそ、ていねいでおもいやりがおありだったおひとりだ。

「増田さんのところで、書いておられるのでしたら、即OKです」とある雑誌のノンフィクション特集にも寄稿させてもらったこともある。大きな信用となったことに感謝しながら、ライター業も忙しくなっていった30代後半から40代の先がけの頃のことである。

そして、昨日、スイトピーを買った。春の香りを運んで来てくれた。
花のある暮らしができることに,改めて感謝!