エイジズムと出生率

カレンダー2006

NY在住の若い編集者の方が綴るブログを愛読しているのだが、先日「気違いミリー」というショットショート風の日記にはNYの年老いたアパートの住人のことが書かれていたのが妙に気になった。

思うにアメリカの年齢差別(エイジズム)はきつい。年寄りであるということだけで社会から見捨てられ、差別されやすい。10年ほど前にアメリカの女性ジャーナリストが老醜を感じさせるメイクと扮装で、老いの現状を身をもって体験した迫真の優れたドキュメント本が出た。私は30数年前にアメリカで暮らした時、実の娘にも軽く扱われる老母を見てショックを受けた。そこに彼女がいることが無視される場の雰囲気。 そのてん日本は、福祉も老人シフトが出来ているし、ゆるゆると歳を重ねることも可能。

しかし,それに引き換え、子育てに関しては日本は過酷だ。いくら、猪口大臣が勇み足ながら、「出産費を国費持ちで」と政策を言ってみても、それはちょっと待ってといいたい。そんな費用は個人負担でいいから、女性が、シングルマザーであっても子育てできる社会体制を作ることが先決。家族介護からの解放が高齢者問題の重要課題であるのと同じ様に、出生率を増やしたいならば、パートナー有無、協力の有無に関わらず、女性が子どもを持って働きつづけるのがあたりまえの社会意識と環境と社会制度の完備が急務です!