「SAYURI メモワール オブ ゲイシャ」

さゆり

「メモワール オブ ゲイシャ」はもうご覧になられましたか?いかがでしたか?着物がペラペラで、髪の結い方も芸者でなくて、情けないことになっているとの声も聞こえて来ます。。。

製作はスピルバーグ、監督は「シカゴ」の監督だから、ハリウッドが作るエンターテイメント映画と思えばいいらしい。『ラストエンペラー』だって、中国人が見たら変に思うだろうけど、今回もそういうところは大目に見て楽しんで欲しいと監督がインタビューでいってましたが・・・。


私も観ておこうと思って今日、時間を何とか工面して見て来ました。主役のチャン ツィイーは特に気になる女優で、彼女が主役だから見ようと言う気にもなって。

結論はアジアン映画だと思えば、日本、祇園の描き方に目くじらを立てることもない。過酷な人生をけなげに生きた女性のハリウッドが好きそうな夢ものがたりでした。そりゃ〜、祇園を描いた新藤兼人の『おもちゃ』のようなプロレタリアートの立場から描いた芸者ものの足元にも及びませんが、花街と置屋のシステム、藝は売るけど、身は売らないとか、水揚げとダンナとか、「夜の妻」とか、それなりに、その商売は興味深いオリエンタルビューティーの世界。若いひとたちがTV「大奥」に興じているようなものですが、現存する花街があるだけに誤解も生む可能性も大いにある。


桃井かおりが上手かった。コン リーはハリウッド初進出、チャン ツィイーはこれでまた一段とグローバライゼーション@ハリウッド女優としての輝きを増しました。渡辺謙は、さゆりに夢を実現させるいい役柄を好演してました。さゆりはやっぱり日本の女優で誰が好演できただろうか??子役は名子役、私はみていませんが、『北の零年』で好演した子役さんですって。

チャイニーズもジャパニーズも演じるものはすべて英語が出来なくてはハイウッド進出はなりませぬ。みなさん、何とかおやりでした。桃井かおりは帰国生の走りのお嬢さんだったからなめらかで発音がいいです。